フィラデルフィアは、アメリカの中でも歴史的、文化的な街の一つで、独立宣言が署名された街で、美術館など文化的な観光地もあり人気の都市です。
名門であるペンシルベニア大学もある学術都市でもあります。
今回は、フィラデルフィアの治安に関して、現地で注意すべきこと、危険な目に遭わないためのポイントを紹介します。
現地でトラブルに巻き込まれないためにも、ここで紹介するポイントをしっかり抑えておきましょう。
この記事は、
⚫︎ 危険な場所、近づかない方がいい場所はある?
⚫︎ 自分でできる身の守り方、対策は?
という疑問にお答えします。
フィラデルフィアではどんな犯罪が多いか?
フィラデルフィアでの、犯罪発生状況をみてみましょう。
全米の都市の10万人当たりの平均犯罪件数と比較した、フィラデルフィア、ペンシルベニア州のデータを示しています(参照:https://www.areavibes.com/philadelphia-pa/crime/)
犯罪合計件数が、全米の約2倍であることがわかります。犯罪率は全米の平均よりも高く、危険な地域があります。
その内訳としては、殺人、レイプ、強盗、傷害などの暴力犯罪が多く、窃盗犯罪の割合も高いです。
殺人事件では、銃の使用によるものが多いと言われています。
フィラデルフィアの位置関係
⚫︎ Center City 比較的安全
——-観光地やオフィスの集中している場所。
⚫︎ University City 比較的安全
——-大学(University of PennsylvaniaやDrexel University)のある地域
⚫︎ West Philadelphia (以下West Philly) 危険
——-University Cityよりさらに西側。低所得者層の居住地域がドーナツ状に分布しています。
——-40th street〜63rd street付近。
⚫︎ケンジントン地区(Center Cityより北東 危険
——-危険な地域の一つで、薬物依存者が多く、注射針が落ちていることがあります。
⚫︎ ニュージャージー州のカムデン 危険
——-デラウェア川の対岸に、危険エリアがあります。
⚫︎ West Phillyよりさらに郊外:比較的安全
——-裕福な人たちが暮らしています。
フィラデルフィアの危険なエリア
Center City付近で、危険なエリアは、以下が挙げられます。
以下、犯罪マップをみてみましょう。
1週間で起こった犯罪の種類を知るには、「SpotCrime」が便利です。
このCrime mapで、1週間に起きた犯罪、事件の日付、時間、場所などの全体像を把握することができます。
1. West Philly
※2021/12/8時点
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「West Philly」では、暴力事件、窃盗、落書き、銃撃犯罪(Gun crime)も増えていきます。
ほぼ毎日何処かで発砲事件が起きています。
郊外へ出かける際などに、バスやトロリーで通ることもあるかもしれませんが、West Phillyを通る際には、座る位置などに注意しましょう。
2. ケンジントン地区
※2021/12/8時点
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「ケンジントン地区」は10万人あたりの犯罪は4006人となっています。
危険な地域の一つで、薬物依存者が多く、注射針が落ちていることがあります。
銃撃犯罪(Gun crime)も多いです。
3, カムデン
※2021/12/8時点
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「カムデン」は、FBIの発表で全米で最も治安の悪いと言われている地域です。
デラウェア川を挟んだ東側にあるので、うっかり足を踏み入れてしまわないように注意しましょう。
観光地付近の治安は?
Center city
※2021/12/8時点
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「Center City」では、窃盗や、暴力事件が多いことがわかります。
日中には沢山働いている人や、観光客がおり、比較的安全とは思われますが、最近ではCenter Cityでも発砲事件が起きるなどの事例もあります。
比較的安全な場所は?
以下に挙げられる場所で、主にCenter City付近か、美術館エリア、University City が挙げられれます。
⚫︎ University City (警察が沢山いる)
⚫︎ The Art Museum Area
⚫︎ Old City & Society Hill
⚫︎ Fish town
⚫︎ Washington Square West
⚫︎ Bella Vista
リアルタイムでの犯罪把握は?
現地の住民が教えてくれた、「CITIZEN」というアプリを使用します。
毎日、リアルタイムで起きる事件について、住民がほとんど登録しているアプリです。
事件の目撃情報や、警察が到着するまでの進捗状況も含め、最新情報を把握することができます。
住民目線での、情報が集まる仕組みなので、写真や動画で共有されることもあります。
オンライン上で「Crime map」として報告が上がる前には、タイムラグがありますが、犯罪件数の多い地域では、リアルタイムな情報が大事になるので、とても役立っています。
フィラデルフィアの防犯対策
1. 自分の持ち物から目を離さない
Crime mapからもわかるように、窃盗が多いので、注意が必要です。
バッグから目を離さず、店舗やレストランなどに、無造作に置かないようにしましょう。
2. 危険な地域へ出歩かない
暴力事件も多いため、特に女性一人では、危険な通りは避けましょう。
Center Cityでは、通り1本を隔てて危険地域になる場合にあるので、事前に出歩く場所の治安を調べましょう。
3. 歩きスマホをしない
外出時に携帯を見たり、音楽は聴いたりせず、誰かが背後から突然やってきても、距離を置いた状態で、すぐに離れられるように、緊張感をもちつつ、堂々と歩きましょう。
遠目で危険人物でないか確認し、不審な人を見かけたら、その道は避けましょう。
夜間などは、後ろを定期的に振り返りましょう。
4. 電車の中で、居眠りをしない
車内放送がないので、万一眠ってしまった場合、危険地域に入ってしまう可能性もあります。
電車の中で、変な人が乗車してきたら、すぐに隣の車両に移りましょう。
トロリーは車掌のいる前方の運転席のあたりや、地下鉄では、逃げれるようにドアの近くなど、その時々で、臨機応変に対応しましょう。
5. お金を渡さない
路上で車の外や歩道でお金を集める人がいますが、目線を合わせないようにして、足早にその場から離れましょう。
しつこく追いかけてくる人はあまりいません。
6. 催涙スプレーを持ち歩く
危険な人からは離れるのが一番ですが、万一に備え、お守りがわりに持っています。
常に持っていると少し安心します。
まとめ
海外旅行で来られる場合は、「Center City」での観光が中心になると思うので、人通りも多く、比較的安全だとは思いますが、道を1本隔てて、危険な地域になる場合もありますので、歩く場所は確認するようにしましょう。
これからフィラデルフィアを訪れる予定のある方は、以上の点に注意して、安全に現地での滞在を楽しんでください。