【日米比較】フィラデルフィア市内・郊外の保育園・幼稚園事情

こんにちは、シロックマです。

現在、夫がアメリカ生活5年目、私は日本で2歳児の子育て中です。これから移住を検討している方に向けて、妊娠・出産・子育て・キャリアと、様々なフェーズにいる方々に参考になればと思い、現地のアメリカ人友人(Pre-K、Preschoolの先生)からの一次情報も踏まえて、現地の保育事情についてまとめました。

今回のテーマ

今回のテーマは、フィラデルフィア(市内・郊外含む)におけるDaycare、Preschool、Pre-K、Kindergartenといった乳幼児向けの保育・教育機関について。日本の保育園・幼稚園と比較しながら、その違いや共通点をわかりやすく紹介していきます。

※今回は乳幼児編です。小学校以降の内容は次回に続きます。

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目次

フィラデルフィアと日本の保育機関の対応関係

Daycare (0〜5歳)

民間運営で、保育中心。親の就労支援が主目的。

日本の保育園では、預かり時間は最長11時間、フィラデルフィアでは、ほとんどの園が7:30-18:00、延長保育などもあります。

→ 日本の保育園(特に0〜2歳)に近い。

Preschool(3〜4歳頃)

遊び+学びの幼児教育(学習、社会性、言語発達など)

半日型(午前のみ)が多く、有料で、一部公費補助あり。

日本の幼稚園(年少〜年中)に近い。

イメージ的には、フィラデルフィアのDaycare+Preschool=日本の保育園+幼稚園を一つにまとめた存在です。0〜2歳は、完全保育所型3〜5歳は、園の方針次第で「幼稚園型(教育中心)」にも「保育所型(長時間+遊び中心)にもなります。

Pre-K(4〜5歳)

Kindergarten(小学校前)への準備クラス。公立校で無料の州や学区あり。算数、リテラシー、集団生活など。

※記事後半で詳しく説明しています。

 →日本の幼稚園年長や、または年中後半に近い。

Kindergarten(5歳〜)

満5歳になる年度。義務教育のK-12(小学校の前段階)のスタート

→ 日本の年長よりも“教育的”要素が強く、小1の前段階としての位置付けで、読み書き、算数、理科の導入が本格的に始まる。州により必修。

アメリカの乳幼児教育の現状

アメリカでは、0〜5歳の発達が重要視されており、特に数字・言語・理解の教育要素が強いのが特徴です。

乳児〜幼児教育も様々で、貧困層など、経済的事情で通えない人もいたり、費用が払えず、ドロップアウトする人もいます。

地域による制限はあるか?

学区はなく、学区(school district)があるのは、K-12(Kindergarten:幼稚園〜12th grade:高校3年生)であり、住んでいる場所は関係なく、通えるところ+空き状況をみて、私費払いができれば、入ることができます。

保育園(Daycare)の制度と費用

日本の認可保育園では、市区町村が管理していて、役所に申請して、フルタイム就労などの保育必要度で点数がつけられて、空き状況と点数の高い人が優先的に保育園に入れる仕組みです。保育料は住民税、所得で決定します。入園時期は、4月+途中入園があります。

一方で、フィラデルフィア・郊外のDaycare(保育園)では、保育園の多くが、民間運営で、役所を介さず、各園に直接申し込みます。基本的に私費なので、親の就労要件や役所の書類などはありません。働いていなくても、お金が払えれば基本的に入園可能で、公費補助を受ける場合(Pre-K Counts/CCW)は所得要件+就労実績が必要です。入園時期は、基本的に9月+途中入園があります。

保育料の平均は、乳児で月額$1900〜2400(郊外)、市内で$2300前後と、日本よりかなり高額です😨

入園までの待機期間も長く、妊娠中からの登録が一般的です。

入園時期は、乳児クラスは待ちが12〜18ヶ月が珍しくありません

幼稚園(Preschool / Pre-K)の比較

日本の幼稚園は、文科省+都道府県が管轄で、全国共通カリキュラムで、保護者負担は2024年から原則無償です。原則3〜5歳(満3歳の4月〜)で、時間帯は、9時〜14時が標準です。園の手続きは、日本だと市区町村が募集・抽選になり、人気園などもあります。

フィラデルフィアのPreschoolやPre-Kは、DHS(州の社会福祉局)ライセンスで、各園が教育課程を自由に設計しており、カリキュラムも、Montessori(モンテッソーリ)、Reggio Emilia approach(レッジョ・エミリア)、Waldorf(シュタイナー教育)、STEAM(Science、Technology、Engineering、Arts、Mathematics)など多様です。

学区や選考点はなく、私費になります。保育時間は、Daycareと同様に終日型が多く、幼保一体のサービスに近い形です。日本のように自治体が園児を一括調整する仕組みはなく、各園との直接契約となります。入園時期は、基本的に9月+途中入園があります。

Pre-Kの位置付けは?

3〜5歳クラスは、Pre-Kと呼ばれ、そこだけ入園も可能です。Pre-Kは、教育メインであり、日本の幼稚園と近い内容です。例えば、3-5歳のPre-Kでは、午前にフォニックス、数概念、午後にアートや屋外遊びなど、内容は日本の幼稚園とかなり似ています。ただ、終日預かりが基本なので、働く親にとっては、幼保一体サービスという感じです。

幼稚園との大きな違いとしては、日本の幼稚園は教育機関で、学費も国が無償化ですが、フィラデルフィア・郊外のPre-Kは、公費枠に当選しない限りは、私費になり、入園も、自治体が一括調整せず、園ごと直接申し込み+空き順になります。日本の方が家計負担は小さいです。

まとめ

フィラデルフィアと日本の保育園・幼稚園には、制度も文化も大きな違いがあります。特に「学区の有無」「申請方式」「就労条件」「費用」「教育方針の自由度」などがポイントです。

ここまでは、全体像の紹介でしたが、実際の保活の進め方、園探しのコツ(Keystones STARS格付けの読み解き方など)、待機時間の繋ぎ方、補助金の申請、実際に動くときの注意点やTipsなどについては、

📝 noteで詳しくまとめていますので、興味のある方は、ぜひそちらもご覧ください。

【フィラデルフィア市内・郊外の保育園・Preschool・Pre-K事情と保活のリアル】

お読み頂き、ありがとうございました。

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