こんにちは、シロックマ(@kurasuamerica)です。
今回のPodcast「Lab & Life」は、太巻きさんの2月の一時帰国レポートと、このタイミングで出版したKindle本のご紹介です。
日本とアメリカの暮らしの違い、研究者のPIポジション事情、そしてK99/R00グラントについて、ざっくばらんに話しています。
久しぶりの日本──「仮出所」感覚?

アメリカから帰国するたびに感じるのが、日本の食事のクオリティの高さ。太巻きさん曰く「仮出所してシャバの飯を楽しむ感覚」とのこと(笑)。アメリカと同じレベルの日本食はなかなかないし、しかも日本の方が安い。これはアメリカ在住の日本人なら多くの方が共感できるのではないでしょうか。
日本とアメリカの保護者文化の違い──機会損失を感じた話

今回は子どもの幼稚園の授業参観にも参加した太巻きさん。アメリカとの大きな違いを感じたそうです。
アメリカは「顔の見えるつながり」がビジネスに直結する
アメリカでは、保護者同士が普通に会話し、どこの誰がどんな仕事をしているかも自然に分かります。そういった日常のつながりの中からビジネスチャンスが生まれることも多く、太巻きさんのボスも実際そういうコネクションを活かしているそうです。
日本はドライすぎて、チャンスが生まれにくい?
一方、日本の授業参観では用事が終わればすぐ解散。お隣さんが誰かもわからない、ママ友もいない──そんな状況は私自身も感じています。子育てとビジネスが完全に切り離されていて、せっかくのつながりを活かせていない「機会損失」があると太巻きさんは感じたようです。
PIポジションへの挑戦──厳しくなるジョブマーケット

現在、太巻きさんはPI(Principal Investigator=研究室の主宰者)のポジションに向けて、応募を始めています。Nature Careersなどのサイトでオープンポジションを探しながら、少しずつ動いているそうです。
ただ、大統領交代後のアメリカのジョブマーケットは厳しく、オープンポジション自体が以前の10分の1ほどに減っているとのこと。国内外の競争が激しくなっており、PIへの道は簡単ではありません。推薦状も3通ほど必要で、準備はかなり大変です。このあたりの詳しい話は、また別の回でお届けする予定です。
Kindle本を出しました──「ゼロから始めるNIH K99/R00 最短攻略ガイド」
太巻きさんの一時帰国のタイミングで、Lab & Lifeとして初のKindle本を出版しました。テーマはK99/R00グラントの申請攻略です。
K99/R00に挑戦しようとしている方、これから考えている方にぜひ読んでいただきたい一冊です。

そもそもK99/R00って何?
K99/R00は、アメリカのNIH(国立衛生研究所)が提供するグラントで、ポスドクからPI(研究室の主宰者)として独立するまでをブリッジする仕組みです。市民権やグリーンカードがなくても応募できる珍しいグラントで、2段階の構造になっています。
・K99:トレーニング期間に対してファンドするフェーズ
・R00:独立後の研究に対してファンドするフェーズ
通常の研究計画を書くだけでは通らず、「トレーニングの一環であること」を示す必要があるなど、かなりトリッキーなグラントです。応募できる期間も限られており、着金(受賞からお金が実際に入るまで)にも時間がかかるため、早い段階から動くことが重要です。
この本が生まれた理由
太巻きさん自身もK99/R00に挑戦した経験があります。ただ、実際に書いてみて感じたのは「情報が少なすぎる」ということ。R01など一般的な申請書とは構造が全然違うのに、アメリカで初めてグラントを書くポスドクにとっては特殊すぎて、何から手をつければいいかわからないまま時間が過ぎていくケースが多いそうです。
そこで、実体験をもとに「何をどの順番でやればいいか」にフォーカスした実践的なガイドをまとめました。
本の特徴──膨大な資料より「次の一手」がわかる一冊
膨大な資料を読み込むというより、シンプルに「次に何をすればいいか」がわかる形にまとめています。忙しいポスドクの方でも、そのまま使えるように意識しました。K99/R00に挑戦しようとしている方、これから考えている方にぜひ読んでいただきたいです。
まとめ
・アメリカから帰国するたびに痛感する、日本食のレベルの高さ
・日本の保護者コミュニティのドライさ──つながりを活かせていない機会損失
・PIポジションへの応募を開始。ジョブマーケットは以前の10分の1に
・Kindle本「ゼロから始めるNIH K99/R00 最短攻略ガイド」をAmazonで発売中(980円)
🎙 このテーマについては、Podcast「Lab & Life」第14回『一時帰国の振り返り|K99/R00 Kindle本出版のお知らせ』でもお話ししています。ぜひ耳でもお楽しみください📻
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