アメリカに住んでみて、意外だったことのひとつがあります。
それは、イタリアンやフレンチが、日本よりもずっと簡単に美味しく作れるということ。
理由は、特別なテクニックでも、高級な食材でもありませんでした。
答えはとてもシンプルで、
「その国の食材 × その国の調理法」
これを組み合わせるだけだったのです。
なぜアメリカでは洋食が作りやすいのか
日本で洋食が難しく感じる理由
日本では、和食の食材はとても手に入りやすい一方で、
- 洋風の出汁
- 本場寄りのソース
- チーズやオリーブオイルの選択肢
は、どうしても限られがちです。
そのため、レシピ通りに作ったのに、なぜかお店の味にならないという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
アメリカは「洋食前提」の食材がそろっている

一方アメリカでは、
- 野菜ベースのスープ
- パスタやリゾット向きの調味料
- チーズやオイルの種類
が、日常使い前提でスーパーに並んでいる。
この環境で「本場の調理法」を組み合わせると、驚くほど失敗しなくなります。
パスタは「和える」より「煮絡める」

日本式パスタと本場の違い
日本でよくあるのが、
「茹でたパスタにソースを和えるだけ」という作り方。
これは手軽ですが、イタリアの作り方とは少し違います。
ポイントは「乳化」
本場では、
- 茹でたパスタを
- ソースの入ったフライパンに移し
- 少量の茹で汁と一緒に煮絡める
この工程を必ず入れます。
乳化とは?
パスタのデンプンが、
油と水をなじませて、ソースをとろっとさせる現象。
これによって、
- ソースが均一に絡む
- 味が一体化する
- レストランのような仕上がりになる
実はとても簡単なのに、味の差は歴然です。
リゾットは「世界一ズボラでも成功する料理」

リゾット=難しい、は誤解
日本では、
リゾットは手間がかかる
専用の出汁が必要
と思われがちですが、アメリカでは真逆でした。
野菜スープが最高の出汁になる
アメリカのスーパーには、
香味野菜だけで作られた薄味のスープが普通に売られています。
これが、リゾットの出汁として使うと絶妙。
作り方は驚くほど簡単
- 米をオリーブオイルで軽く炒める
- 野菜スープを少しずつ加える
- 好きな具材を入れるだけ
- キノコ
- トマト缶
- チーズ
どれでもOK。
特におすすめなのは、
野菜スープ+トマトピューレのトマトリゾット。
日本で「難しい料理」と思われているのが不思議なくらい、
失敗しにくい料理です。
アメリカのスープは和食より洋食向き
アメリカの野菜スープは、
- そのまま飲むと物足りない
- 和食にはやや合いにくい
と感じることもあります。
でも、
- イタリア料理
- フランス料理
に使うと、一気に本領発揮。
日本の感覚で「コンソメ代わり」に使うより、
洋食専用のベースとして使うのがおすすめです。
本場の作り方はYouTubeで学べる
最近は、本場の調理法を、日本語でわかりやすく解説してくれるYouTubeチャンネルも増えています。
すべてを完璧に真似する必要はなく、
- 野菜出汁は市販スープで代用
- にんにくはパウダーで時短
など、今いる国のスーパーで手に入るもので調整すると、
無理なく続けられます。
結論|一番おいしいのは「その国のやり方」
結局たどり着いた答えはこれでした。
その国の食材 × その国の調理法
これが一番おいしい。
アメリカで洋食を作るなら、
- パスタは「乳化」
- リゾットは「野菜スープで煮る」
これだけで、
ぐっとレストランに近づきます。
あとは、
- オリーブオイル
- チーズ
- 塩
が良ければ、もう十分。
Podcastでも詳しく話しています
この内容は、Podcast「Lab & Life」Ep11でも
夫婦で会話形式でお話ししています。
音声で聴くと、「なぜそう感じたのか」「アメリカ生活のリアル」もより伝わると思います。
▶︎ Ep11|その国の食材×調理法|アメリカで学んだ“本当に美味しい洋食の作り方”
