アメリカでNIPTを受けた体験|検査の流れ・費用・結果はいつわかる?【2026年版】

こんにちは!シロックマ(@shirokkuma_pa)です!

※この記事は、2022年にアメリカ(フィラデルフィア近郊)で妊娠11週にNIPTを受けた私自身の体験をもとに、2026年時点の情報を確認してアップデートしたものです。体験は当時のまま、医学的な内容は今の形で書いています。

NIPT(新型出生前診断)を受けるかどうかは、妊娠初期に向き合う、少し重たい選択のひとつだと思います。

私の場合は、初診で説明を受けたとき、「多くの方が受けています」という説明もあり、その流れで受けることを決めました。結果を待つ1週間は、思っていたよりずっと落ち着かない時間になりました。

この記事は、NIPTを勧めるためのものでも、こわがらせるためのものでもありません。私がどんな流れで受けて、何を感じたか。そして2026年のいま、この検査がどう位置づけられているか。そのふたつを分けて書きます。受けるかどうかを考えている方の、判断材料のひとつになれば嬉しいです。

初診の一日の流れは別記事にまとめているので、ここではNIPTの部分にしぼります。

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目次

私がNIPTを受けることになった経緯

初診(妊娠10週前後)のとき、先生からNIPTの説明がありました。

このとき、日本語の医療通訳(通話型の機械で音声のみ、無料でした)をつけてもらえたので、内容をきちんと理解しながら聞くことができました。説明されたのは、採血だけで受けられるスクリーニング検査であること、感度は高いけれど完全ではないこと、そしてもし陽性が出た場合には羊水検査や絨毛検査といった確定検査を検討することになる、ということ。

資料を渡されたり、同意書にサインしたりといった手続きは、私の場合は特にありませんでした。「多くの方が受けています」という説明もあり、その流れで受けると答えたのですが——正直に言うと、陽性だったときにどうするかという覚悟は、そのときの私にはまだできていませんでした。

NIPTとは何か(2026年の位置づけ)

ここは一般情報です。私の感想ではなく、今のガイドラインに沿ってまとめます。

NIPT(cell-free DNA screening、cfDNAスクリーニングとも呼ばれます)は、母体から採血した血液に含まれる、胎児(正確には胎盤)由来のDNA断片を分析する検査です。一般に妊娠10週以降に受けられます。検査会社によって開始時期が異なる場合があります。

調べられる主な対象は、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)という、頻度の高い3つの染色体の数の異常です。

大切な前提

ひとつは、NIPTはスクリーニング検査であって、確定診断ではないということ。「異常の可能性が高いか低いか」を示すもので、結果が陽性でも、それだけで診断は確定しません。確定させるには、羊水検査や絨毛検査といった、確定的な検査が必要になります。逆に、陰性でも100%ではありません。

もうひとつは、アメリカのNIPT(検査会社が提供するもの)は、FDA(米国食品医薬品局)の承認を受けた検査ではないということ。2022年にFDAは、これらの検査で偽陽性・偽陰性が起こりうること、「信頼できる」「非常に正確」といった宣伝文句が必ずしも十分な科学的根拠に基づいていない場合があることを注意喚起しました。だからこそ、結果は必ず医師や遺伝カウンセラーと一緒に解釈し、スクリーニング結果だけで妊娠に関する判断をしないように、とされています。

すべての妊婦さんに「選択肢として」提示される

現在、米国の産婦人科学会(ACOG)と母体胎児医学会(SMFM)は、21・18・13トリソミーに対するcfDNAスクリーニングを、年齢やリスクにかかわらずすべての妊婦さんに提示することを推奨しています(2025年以降に米国のガイダンスが更新され、現在は年齢やリスクにかかわらず、すべての妊婦さんに選択肢として提示することが推奨されています)。

ここで大事なのは、「提示される」=「受けなければならない」ではない、ということです。事前の説明(プレテストカウンセリング)を受けたうえで、受けるか受けないかを選ぶ権利は、常に本人にあります。受けないという選択も、同じように尊重されます。

「感度99%」という表現について

以前の私の記事では「感度99%」と書いていましたが、ここは丁寧に直します。

実際には、検出率は染色体によって差があります。21トリソミー(ダウン症候群)はかなり高い一方で、18トリソミー・13トリソミーはそれよりやや下がる、というのが複数の研究で示されている傾向です。「NIPT全体で99%」という一括りの言い方は、正確ではありません。

さらに、検査の「当たりやすさ」だけでなく、陽性と出たときに本当にその可能性がどれくらいあるか(陽性的中率)は、その染色体異常のもともとの頻度によって変わります。頻度の低いものほど、陽性でも実際には該当しない(偽陽性の)割合が高くなります。FDAが注意喚起したのも、まさにこの点でした。数字の受け取り方は、医師や遺伝カウンセラーと一緒に確認するのが安心です。

検査までの流れ

初診でNIPTの説明を受けたあと、採血のオーダー(初診用の採血と、NIPT用の採血)を受け取りました。あわせて、次回の受診(私の場合は16週)で二分脊椎などを調べる採血がある、という説明も受けました。

採血は病院内ではなく、連携している検査会社「Quest Diagnostics」(全米に拠点がある臨床検査会社)で受けることになりました。オーダーは病院から電子的に送られる仕組みで、私は指定されたラボに出向いて採血だけを受けました。

現在は、ウェブやアプリから予約できる地域・検査内容もあります。運用は州や施設によって違い、変わることもあるので、実際に行く前に予約方法や受付の流れを確認しておくと安心です。

Quest Diagnosticsでの採血

採血

妊娠初診のための採血オーダーと、NIPTの採血オーダーを受け取り、連携施設である「Quest Diagnostics」という検査専門機関で、採血検査、尿検査を行うことになりました。

保険証の提示、検査オーダーの紙を担当者に渡し、採血準備をされ、採血では、スピッツ10本分を抜かれました。

採血自体はあっという間で、検査機関が分業になっているぶん、待ち時間もほとんどなく効率的だと感じました。日本の、産院で一通り済ませる形とはずいぶん違うな、と思った場面でした。

結果を待つ時間

結果が出たのは、採血からおよそ1週間後でした(結果が出るまでの期間は検査会社や状況によって変わります)。

この1週間が、思っていたよりずっと長く感じられました。周りにも受けている人が多く、その流れで軽い気持ちで受けたはずなのに、いざ待つ立場になると、陽性だったらどうしようという考えが何度も頭をよぎって。深く考えずに受けてしまい、不安に感じました。

ある日、病院からの着信履歴が残っていました。それまで検査結果で電話がかかってきたことはなかったので、「何か異常があったのか」と不安になりました。この、結果を待つ間の落ち着かなさは、受ける前にもう少し想像しておけばよかった、というのが正直なところです。受けると決めたら、陽性だった場合に自分はどうしたいか、パートナーとも少し話しておくと、待つ時間が少し楽になるかもしれません。

結果の見方

オンラインで検査結果確認

結果は、病院のオンライン患者ポータル(マイページ)で確認できました。

最初に、正看護師(RN)の方からメッセージが届いていて、タイトルが「Good news!!」。それを見た瞬間に、ほっと力が抜けました。内容は、NIPTの結果はすべて正常だったこと、次の受診でもう一つ採血(二分脊椎などを調べるルーティンの検査)があること、そして「性別を知りたければ返信してください」というものでした。

結果画面には、胎児の数、21・18・13トリソミーそれぞれの結果、性別に関する項目、性染色体の項目、そしてFetal Fraction(母体の血液に含まれる胎児由来DNAの割合)などが並んでいました。

検査結果がスマホでいつでも見られて、看護師さんからのメッセージも残る。この仕組みは、結果を落ち着いて受け止めるうえで、とてもありがたいものでした。

  • NIPTの検査結果が出て、全てはnormalだったこと
  • 次の受診で、もう一つの採血検査(二分脊椎について)があり、それはルーティンの検査であること
  • もし性別が知りたかったら、メッセージに返事をするように
  • 胎児の数
  • トリソミー21(ダウン症候群)、トリソミー18(エドワーズ症候群)、トリソミー13(パトウ症候群)
  • 性別(Y染色体が検出されるか)
  • 性染色体異常(ターナー症候群など)
  • 微小欠失症
  • Fetal Fraction(母体の血液中に含まれる胎児由来のcfDNAの割合)

下の方にずらっと英語での説明が書いてありました。

性別を知るかどうか

アメリカにはベビーシャワーの文化もあって、出産まで性別を知りたくないという人も少なくありません。だからか、結果は自動では開示されず、看護師さんから「知りたければ返信を」という形で確認がありました。

私は知りたいと返事をして、そのあと結果の性別の部分を開いてもらいました。表記は「Boy/Girl」ではなく「Male/Female fetus」。事務的な言い方だけれど、そこに一人の存在が確かにいるんだ、と実感した瞬間でした。

知る・知らないを自分で選べること自体が、この検査のひとつの側面だと思います。

Boy/Girlという表現でなく、Male/Female fetusという表現になるようです!

費用と保険

ここは、一般化しづらい部分です。

私の場合は、加入していた保険が全額カバーしてくれて、自己負担は0ドルでした。ただ、これはあくまで私の保険プランでの話です。

NIPTの自己負担額は、加入している保険のプランと、使う検査会社によって大きく変わります。全額カバーされることもあれば、一部自己負担、あるいは対象外というケースもあります。「アメリカだから保険適用」と一括りにはできません。受ける前に、自分の保険で対象になるか、いくらかかる見込みかを確認しておくことを強くおすすめします。

(参考までに、日本では自費診療で、費用がかかるのが一般的です。ただし制度や対象は変わっていくので、日本で受ける場合は最新の情報を確認してください。)

NIPTで分かること・分からないこと

2026年時点で整理すると、こういう位置づけです。

主にわかること

  • 21・18・13トリソミーの可能性(あくまでスクリーニング)
  • 性別に関する情報(希望する場合)

オプションとして扱われるもの

  • 性染色体の数の異常(ターナー症候群など)——希望する人が事前カウンセリングのうえで追加で選択する検査、という位置づけとされています
  • 微小欠失(22q11.2欠失など)——一般集団への一律のスクリーニングは推奨されていません。詳しく知りたい場合は、cfDNAではなく確定的な検査(羊水検査・絨毛検査)が案内されます

双子(双胎)の場合

  • 2双子でも、21トリソミーのスクリーニングとしてcfDNAが選択肢になります。
  • ただし、性染色体異常や三つ子以上の妊娠では、十分なデータがなく、推奨されない項目があります。多胎妊娠では検査内容が異なるため、担当医に確認してください。
  • また、双子でY染色体が検出された場合、男の子が2人なのか、男の子と女の子なのかまでは、この検査では区別できません

このあたりは細かくて、しかも人によって関係する項目が違います。自分に関係するのはどこか、医師や遺伝カウンセラーと一緒に確認するのがいちばん確実です。

受ける前に確認したいこと

私が「先に知っておけばよかった」と思ったこと、確認しておくと安心なことをまとめます。

  1. これはスクリーニングで、確定診断ではない——陽性でも診断は確定しない、と理解しておく
  2. 陽性だったら、次にどんな検査があるのか(羊水検査・絨毛検査など)を先に聞いておく
  3. 自分の保険で対象になるか、費用はいくらか——検査会社と保険プランを確認
  4. 結果はいつ、どこで見られるか(ポータルの見方、電話が来る可能性)
  5. 性別の開示はどういう扱いか(自動か、希望制か)
  6. 結果を待つ間の不安も、受ける前に想像しておく——パートナーと少し話しておくと楽
  7. 受けない選択もある——提示されても、選ぶのは自分

まとめ

NIPTは、採血だけで受けられる手軽さの一方で、結果をどう受け止めるかという、心の準備がいる検査だと感じました。

「受けるのが普通だから」ではなく、これがどんな検査で、何がわかって、何はわからないのかを知ったうえで、自分で選ぶ。その順番だけは、受ける前に一度立ち止まって考えてよかったな、と今は思います。

この記事が、同じ選択の前に立っている方の、静かな判断材料になれば嬉しいです。

里帰り出産をする場合の、日本での受診や手続きについては、別の記事にまとめています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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